「比較検討」

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家具選定においてはその機能性はもちろんのこと、デザイン性においても相応な比重があることは間違いありません。

 

これはデザインにおける基礎知識の有無とは関係ないもので、「何となく好き」とか「何となく惹かれる」とかの感覚を覚えてもらうことにその大きな意味があります。

 

つまりデザイン論だとかの難しい学問ではなく、実際にはそのような知識を有していない多くの一般の方々に訴えかける力が必要になります。

 

それゆえ、学問としてのデザイン知識や表現するための実技能力を有することが無くてもデザインを行うことに一切の問題はないだろうとの意識にて取り組む人たちも少なくないのかもしれません。

 

また実際のユーザーの感覚が必要との大義名分のもと安易に取り組まれる人も少なくないのでしょうが、率直なところこれもまた違うだろうと考えています。

 

もちろん実際のユーザーとなる方々の感覚は無視することは出来ず、そのことも可能な限り理解したうえでデザインに活かす意識面は外すことは出来ません。

 

一方では、今までは「ありそうでなかった」と感じられるような適度な斬新性も必要になると考えていますので、そうなるとやはりデザインに対する相応な知識がなければ難しいことも事実です。

 

このようなことは最先端を行くような業界では当たり前のこととも言えるのですが、残念ながら家具分野においてはその限りでもなく、結果として全体としてはまだまだ遅れているように思われているように感じます。

 

ここまではデザインに対する内容のウェイトが高くなってしまったのですが、家具においては機能性やその耐久性もとても大事な要素となりますので、それらを可能な限り比較のうえ体感することも大事になります。

 

その過程で気付くことになると思いますが、デザイン性とつくりの良さが相まって初めて真に良い家具となることは間違いありませんので、そのあたりの見る目を養う努力はあっても良いように感じています。

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