過去にも何度か記してきましたが、日本国内におけるソファに関する各種情報は不思議と更新されることなく古い情報が一切の疑いもなく残っているように感じます。
家具の中でも特に進歩のない古い業界と言ってしまえばそれまでなのですが、本当に良いものをつくろうとするメーカーの気概がまったくないようにさえ感じてしまいます。
特にソファの内部は悪い意味でのブラックボックスとなっており、多くの場合その部分には特段語ることがないことからも、それ以外の部分に注目してもらえるようなご案内になっているようです。
その部分に興味を持たれ知りたいと思う人も少ないのかもしれませんが、ソファは見えない部分が最重要ポイントとなりますので、あえてその部分に注目することが失敗しないソファ選びの基本と言っても過言ではありません。
しかしながらそうではない現実からも先ずは外見や座り心地に意識が向くでしょうし、ソファにおいては特に予算面が重要な選定基準になっているようにも感じます。
その背景としては、数万円から数百万円までの二桁も違う価格帯が更に分かり難くしているものとも思われ、何よりも安価なものが氾濫していることからもユーザーの意識面は向上し難い環境にあるとも考えられます。
そのように考えるとそれは多くの既存メーカーの責任でしょうし、「ソファは〇〇万円まででなければ売れない」との根拠のない古い考え方が障害になっているとも言えるでしょう。
それ以上に大きな問題点として、内部の見えない部分に用いられるベース部分のクッション材にはSバネ(スネークバネ)が最高の高耐久部材だとするとても古い情報が更新されることなく現代においても残っていることにあります。
文字通りスネーク状にくねくねと曲がったバネ材となるのですが、元来製造コストを抑えるために開発されたものであることを偽りなく説明のうえ、更には将来的には少なからずきしみ音が発生することも充分に説明する誠意が必要だと感じます