ソファにおける座り心地の要望として少なからずあるものに、後頭部まで支えることが出来るハイバックタイプがあります。
文字通り背もたれ部が高くなったタイプとなり、一般的にはリクライニングソファやマッサージチェアに代表されるようなスタイルになります。
最大の特徴はそれ自体の高さが高くなることにあり、それゆえ室内に設置された際の圧迫感は相応に生じてしまいます。
特に、壁面を背負わすことなくリビングの中央部に設置されるようなレイアウトの場合は極力高さを抑えたいところでしょうし、ダイニング側よりソファ越しにテレビをご覧になるような場合はそれが邪魔になってしまいます。
しかしながらどうしても後頭部も預けて寛ぎたいとなった場合に備えて、後に追加できるようなヘッドレストと言われるようなものが準備されている場合もありますので、普段はそれを取り外しておくことにより高さを抑えることが出来ます。
一方では、寛ぎの観点より常に後頭部まで預けて寛ぐスタイルばかりではないとも思われます。
むしろソファにおいてはそれが最大の特徴かもしれず、体調や状況に応じていろいろな姿勢にて寛ぐことを可能とすることが求められているものと考えています。
例えば睡眠中における寝返りも身体にかかる負担を軽減するために必要なことのようですし、それにより質の高い睡眠となるようですので、まったく同じ姿勢で長時間過ごすこと自体難しいようにも感じます。
ソファにおいては睡眠を主目的とするものでもなく、一般的には就寝とは別の時間帯にて使用されるものゆえ、様々な姿勢に対応すべく設計される必要があるものと思われます。
ゆえに、ハイバックタイプはあくまでもそのうちのひとつの姿勢を取るために必要な機能として認識するべきなのでしょう。