体感家具の最たるものにソファがあることは以前より記しています。
一般的には、それは座り心地に影響する座面や背もたれ部のことを指しているのですが、ウッドフレームタイプにおいてはその部分を手で触れた際の触感も含まれると思われます。
分かりやすいところではアームのトップ部分になるでしょうし、文字通り肘掛けとして使用される場合は比較的頻繁に触れることになります。
張りぐるみタイプのようにその部分もファブリック等で覆われたアームの場合は、最も手に触れやすい部分となるだけに汚れを気にされることも少なくありません。
それゆえその部分には更にカバーを掛けて使用される方も見られるくらいなのですが、それをウッドアームに置き換えたらどうでしょうか。
折角のウッドアームなのでそのようなことをされる方は珍しいと思われますし、むしろそれによる経年変化を楽しむところも否定できないとも思われます。
当然のように樹種によっては少しばかり汚れたようにも感じられるかもしれませんが、それ以上に何とも言えない艶が出てくるとか、触り心地が滑らかになるとか、それにより更にいっそう愛着が生まれるような気もします。
更に、月並みですが木独特の温かみもあるでしょうし、ウレタンにて包まれた張りぐるみタイプの方が物理的には軟らかくクッション性もあるのですが、その感触とは違う木ならではの感触を楽しむことも出来ます。
また、ウレタンで覆われ更にファブリック等の表皮材で覆われた張りぐるみタイプの場合は、多少なりともその部分の劣化が心配なところです。
そのように考えると、張りぐるみタイプとウッドフレームタイプの位置付けはある意味正反対とも言えるかもしれません。
もちろん座や背の部分はウレタンやフェザー等のクッション材を表皮材で覆われる仕様ですが、この部分は容易にメンテナンスできますので、もしかするとウッドフレームソファはある意味ソファとしての完成形なのかもしれません。