適正価格が分かり難い家具の代表格としてソファがあるのだろうと考えており、
その理由としては二桁も違う価格面が背景にあるとも考えています。
一般的には数万円~数百万円の範囲となりますので、これほどまでに価格差が大きい家具は一部の特殊なものを除けば他にはないのではないでしょうか。
その中間的な価格帯をどの程度と捉えるのかについては個人差もあると思われますが、少なくともその耐久性を考えた際に一般的にはヴォリュームゾーンとされる10~20万円は違います。
一方では、それらヴォリュームゾーンとされる価格帯製品を購入される方々においては数年持てば充分と考えられていることは少ないとも思われます。
おそらく最低でも10年程度は普通に使用可能とのイメージを持たれているでしょうから、自信たっぷりに10年保証と謳う製品も少なくないのかもしれません。
10年間の保証で充分と捉えるのか短いと捉えるのかこれも様々でしょうが、一般的には10年間が一つの目安になると考えても大きなギャップはないのでしょう。
私が新卒時に入社した大手家具総合メーカー勤務時代には、「ソファの寿命について質問された際には7年程度と答えなさい」と耳にした記憶があります。
10年と答えると仮に5年で寿命を迎えた場合は半分となることからもクレームに結び付く・7年程度と答えれば仮に5年で寿命を迎えたとしても使い方に問題があったものと納得される・10年持てば上出来と思われるとの内容です。
それには絶句したもので、そのようなメーカーがすべてではないと思われるものの、その程度の自信しかない製品も少なくないようです。
実際の製造コスト面を考えると、おそらく10~20万円の価格帯では絶対的な自信が裏付けされる製品開発は難しいとも思われますので、最低でも40~50万円を適正価格と考えることが自然だと思われます。
上質な木材を露出させた製品は更に高額となることからも一般的な概念としては受け入れ難い価格帯となるのかもしれませんが、その価値は充分あるものがオーセンティシティソファとなります。