特に一枚板の世界においては、ただただすごいと感じてしまうくらいにとても高額なものも少なくありません。
その本当の価値は価格と比例するのかもしれませんが、素人には一見すると高額に見えるものが思いのほかそうでもなかったりすることも稀ではありません。
一般的にはそのサイズや厚み及び割れや傷の有無はもちろんのこととして、木目の細かさだったり、杢の出方だったり、産地のブランド力だったりと、やはり一番の価値は希少性なのかもしれません。
素晴らしいものほど入手するために困難を極めることになるのでしょうし、その度合いが大きいほど、もしかすると看板板的な存在になったり所有欲みたいなものだったりが生まれてくるのかもしれません。
この点において絵画に似ている部分があるのかもしれませんし、既に価格の問題ではなくなるくらいの価値を生み出しているのでしょう。
もちろん高額なものがすべての人にとって最高の価値を生み出すとも限りませんし、価値とはその人それぞれが決めるものだとも思われます。
そのように考えると価値をひとつの物差しで測ることは難しいのかもしれませんが、モノの立場になって考えた場合、やはり使ってもらって初めて価値が生まれるものも少なくないようにも感じます。
長年倉庫で眠っていたものが製品化され、その本当の価値を認めた人によって実際使われることによりようやく日の目を見るとでも言うのでしょうか、そのようなジョイントがうまくいくことによりその周辺に喜びや幸せが生まれるのでしょう。
立派な素材は、それに見合った加工技術が注ぎ込まれ形になることが一番の幸せなのでしょうし、何よりも大事なことは、それを使用したいと思う人の手に渡り実用的な家具として実際使用されることにより本当の価値が生まれるものと考えています。