家具の分野においては、一部のアイテムに絞り込まれた専門店は決して多くありません。
その理由としては、いろいろな面で「それだけでは難しい」との背景があるものと思われます。
一部のアイテムに絞り込むことは当然のように一部の需要に絞り込むことになるため、ある意味リスクを伴うことになるでしょうし、結果として総合的なアイテムを扱うインテリアショップとしての形態になるのでしょう。
一方の見方では、専門店として展開するだけの差別化が難しいのだろうと思われますし、何よりも専門知識を有した専門店向けの人が絶対数として少ない可能性も否定できません。
比較的多いものとしては、アイテムに絞り込んだ形態ではなく、例えばヴィンテージ家具だけを再生/販売する専門店や、北欧等のあるテイストに絞り込みセレクトされた特色のあるショップがあります。
それらもその分野における専門店と言えるでしょうし、もしかすると一般ユーザーにとってみればその方が便利で楽しいのかもしれません。
専門店にて各種アイテムをひとつひとつ揃えていくことには相応に知識も必要になるでしょうし、全体としてのコーディネイト能力も欠くことは出来ません。
インテリアは家具だけではなくいろいろなものが集まって構成されるだけに、その各々において自らの力でショップを選定し、更に製品を選定することは現実的ではないのかもしれませんが、それゆえ専門家の力に頼ることが必要になるものと思われます。
しかしながら、本物の専門家を探すことはそれ以上に難しい現実があり、結果として現状があるのですから、何かを大きく変える必要があるのだろうとの気持ちです。
やはりそれに携わる人間の個々のスキルアップが大事になるでしょうし、そのことが分かりやすく見える環境にすることも専門店の務めのように感じます。