オーセンティシティを開発した2003年当初において、その写真撮影場所としていろいろとロケハンに出掛けたことを思い出します。
これは現在も変わっていないこととして、あえてその製品には色を付けたくないとの想いがあり、それだけに一般住宅内での撮影は極力避けることになりました。
イメージとしては博物館や美術館等の無機質な空間があり、時には海や湖だけではなく、滅多に人が入り込むことがないような山奥の小川に差し込む早朝の光線を狙った一発勝負に出たこともあります。
そのいずれもが成功したと考えているのですが、やはり実際住まわれている個人邸に設置した際のスケール感やマッチング性を表現するためにも、一度だけ場所をお借りしたことがあります。
部屋数も多くまたその各々が贅沢に設計された立派なお宅ゆえ、家具においても有名なイタリアメーカー製品が程よく設置されていました。
ロケハンの際より施主さんとはいろいろお話する機会に恵まれ、それがご縁でご自身用に一人掛けソファをご使用いただくことになったこともあり、その実際の評価も一番先に直接お聞き出来たと言えます。
ギターを用いて作曲活動を行うにあたり、アームの高さや座面の広さはちょうどよいとの評価と共に、もっとブランドとして世に知らしめる必要があるだろうとのアドバイスをいただいたものです。
勝手に「知る人ぞ知る」ブランドが渋くて格好良いとも考えていたのですが、「知識としての選択肢に入っていなければ買うことも出来ないじゃないですか」と言われたことは印象的で、このような考え方は不親切であることを思い知ることにもなりました。
その後においては相応にブランディングを行ってきたと言えますが、14年程度が経過したところではその効果的な手段もずいぶんと変わってきたと言えますので、時代にマッチさせながら更に露出度を高めていく必要性について実感しているところです。