「気概」

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新たなものを創り出すことには、それに関わるいろいろな人たちのいろいろな気持ちが入り込みます。

最初にその気持ちの擦り合わせも必要なのでしょうし、当初は誰もが「良いものを創るぞ」との意気込みだと思われます。

一般的にはその目標販売価格についても設定されることになり、それに向けて各所との調整や交渉事も生じてくるのでしょう。

その過程では当初の思惑通りにいかない部分も少なからず生じてくるのでしょうが、絶対崩してはいけない部分があると考えています。

日本の工場でつくるのか、それとも場合によってはそれにこだわることがないのか、このことは当然のことなのですが、仮に形式的にその部分を崩すことがなくても、当初のマインドの部分が曖昧になることも少なからずあるのではないでしょうか。

日本国内の工場でつくる根本的な意味合いについてきっちり整理しておかなければいけないのでしょうし、それを実現するためにも当初の産地選定や工場選定が重要になるのでしょう。

少なくとも現状において高額となる家具が飛ぶように売れる時代ではないこともあり、「売れる価格帯」との概念を外すことは出来ないものの、製品開発においては本末転倒にならないように注意したいものです。

尚且つ選定した産地の将来性についても考えるべきであり、単に「産地の特色を活かした新たな取り組み」との形式的な概念だけでは真に良いものは生まれてこないように感じます。

このような内容にはきれいごとだと批判されることもあるのかもしれませんが、この部分を曖昧にしてしまうことは開発サイドの自己満足や安直な市場迎合主義に結び付きそうです。

新たなものを開発することには、単純ですが「良いものを創り出し、それが売れるように努力する」気概を伴わなければいけないのだろうと考えています。

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