例年同様の書き出しになるのですが、早いもので新年のご挨拶も今回で11回目となります。
これを機に過去10回分を一度に読み返すことも慣例化しており、景気の移り変わりやその中における家具業界の状況確認ばかりではなく、自分自身がどのような意識で取り組んできたのかについて再確認することにもなります。
昨年はウッドフレームソファが市民権を得た後の5年間が経過したところで、新たな5年間が始まる節目の年であるとの内容もあり、デザイン性はさることながらソファとしての座り心地を更に追及する必要性についても記しています。
座り心地に重きを置いてこなかったウッドフレームソファだけに、上質な張りぐるみタイプソファと同等の座り心地を表現するだけで充分との意識も何処かにあるのかもしれません。
ソファは「デザイン性と座り心地が一致する必要がある」との持論からも、あえてそれぞれの座り心地を変えています。
もちろんそれが正解とは言えないかもしれませんが、味付けの違いと表現すれば分かりやすいかもしれません。
車で言うところのスポーティーとかラグジュアリーとか、そのような味付けがソファにおいても必要だろうとの考え方です。
座り心地の違いは性格の違いとも言えるため、車においてもデザイン性と性格が一致することによりはじめてしっくりくるものに仕上がるのだろうと思われます。
大きな違いは業界としての成熟度にあり、これは我々メーカーサイドとしての問題が小さくないことは間違いありません。
やはり世界に目を向けることでしょうし、それを水準として開発を行う必要があり、オーセンティシティソファにおいては日本発の世界水準となるべく、座り心地においても違う視点より進化させる必要があるのでしょう。