私自身インテリアや家具について少しばかりイタリアで学んだこともあり、そのような表現はしっくりくるものがあります。
その歴史もさることながら、一言でいえばそれに携わるすべての方々のセンスが占める割合はとても大きいと思われます。
家具全般に目を向けると、日本の家具は独自の文化が背景となり、そのつくりにおいても決して見劣りすることはありません。
大きな違いはそのデザイン性にあると思われますが、これもその国の独自性だと考えれば、イタリアや日本だけではなく各々において納得できるものです。
しかしながらソファについてはどうでしょう。
真っ先に思い付くものとしては英国のチェスターフィールドソファぐらいで、不思議と国別の独自性を見出すことは難しいものです。
椅子は元来権威の象徴だったこともあり、その延長線上としてソファがあるとすれば、このようなスタイルが生まれたことも理解できるものです。
一方のイタリアにおいては、その洗練されたデザイン性において独自性を如何なく発揮しており、やはりモダンテイストを代表するもののようです。
ソファにおいては特に学ぶべきことが多く、製品自体の何とも言えないゆるい雰囲気の中から醸し出される高級感は絶対的なものがあります。
具体的にはカバーと中身の関係性みたいなもので、必ずしもフィットしているとの意味ではなく、まさしくそのゆるい感じは絶妙と言えるものです。
日本製品においても、これらを真似すべくゆるい雰囲気にチャレンジしていると思われるものも見られますが、「ゆるい」ではなく「単に中身とマッチしていない」ことが大半です。
基本的な確かな技術力がベースにあることも確かですが、最終的にはやはりそれに携わっているすべての方々のセンスがモノを言っているに違いありません。
やはりソファの歴史や経験知の差でしょうが、今後においては真面目にチャレンジしたいと思っています。