仕事がら国内外の家具工場を見させていただく機会には恵まれている方で、そこから生まれてくる製品のことはおおよそ推測することが出来るようになっています。
決して上から目線で見ているのではなく、素直に感じられることが結局のところは当たっていることが多い経験値によるものです。
工場全体の雰囲気もそうですし、むしろその中で作業されている方々の何気ない行動を目にすることにより強く伝わるものがあります。
作業に取り組む姿勢はそのようなひとつひとつの行動から伝わってくるもので、その細かな行動にもすべて意味があることを考えるととても興味深いものです。
責任者の指示によりやらされていることは案外分かってしまうもので、もしかすると「それらの目がない場合はどうなんだろう」と意地悪なことを考えたりもします。
その反対に「そこまでしなくても…」と、過剰とも思われるような細かな作業でも、決してやらされているものではないことが直ぐに分かります。
そこで作業されるひとりひとりのマインドが痛いほど伝わってくることになり、そのような際には多少なりとも感動を覚えることになります。
もちろんそのような工場から生み出される製品は高品質なものが多く、特に家具の場合は人間の手による部分が少なくないだけに非常に重要な要素になることは間違いありません。
良いものをつくり出していることのプライドもあるでしょうし、それらが売れることにより更に自信に繋がるとも思われますので、やはりその判断基準は大事だと言えます。
自分たちのつくり出したものが多くの方々に使用されることほど大きな喜びはないとも思われ、そのために自身が必要不可欠な存在であるべく更にプライドを高めることが製品クオリティも更にアップさせることに繋がるとも言えます。
そのような工場に出会えた時ほど気持ち良いことはありませんし、そこでモノづくりを行ってもらいたいと素直に感じます。