ソファにおける座面のクッション性において特に多いものとして「長時間座っていても疲れないものは硬めの方ですよね?」との質問になります。
また腰痛を持たれている方においては、硬めのクッション性であることが絶対条件のようにお話されることもとても多いものです。
一般論としては正しいのかもしれませんが、ソファにおいては必ずしもその限りとは言えないことが現実です。
少なくとも「腰痛対応=硬めのクッション性」との認識は一度リセットしなければ、その方にとっての最適なソファ選びには結びつかないだろうと考えています。
現実的に、当初はとてもやわらかなクッション性に感じられていたものであっても、長時間腰掛けてみた結果としてこれが最も適していたとの声も少なくないものです。
もちろん座面のクッション性だけで判断することは出来ず、背もたれとの兼ね合いもとても重要になります。
むしろこのバランスが最も大事なことだと言っても過言ではなく、従って単に座面のクッション性(硬度)を判断基準とすることは最適なソファ選びにおいて妨げになることは間違いありません。
更に、座面や背もたれ部のクッション性だけの問題ではなく、それらの角度やその関係性もとても重要になるもので、それゆえとても専門的な分野になると言えるでしょう。
尚且つ、座面までの高さ(SH)や座面の奥行き(SD)も密接に関係してきますので、やはりプロのアドバイスが重要になることを認識することから始めた方がいいのかもしれません。
それらを熟知したうえでのソファデザインとなりますので、単なるフォルムデザインに特化したものを見抜く力も重要になるのかもしれません。