人間が行動に移すときには、何らかの動機付けがあることは間違いありません。
例えばあるものを購入しようとする場合においても、そのものが必要になったり欲しくなったりする原因があるのだと思われます。
少なくとも家具の世界においてはモノが売れなくなってきたことは間違いないようで、その状況については何とも元気のない話題になってしまいがちです。
そんな時には「もしかすると皆さんが欲しいと感じるものが少なくなっているのかもしれない」と思うことになります。
もちろんどのようなものでも豊富に揃ってきた背景もあるでしょうが、それも生活必需品に限定されるとなると何だか面白みに欠けてしまうように感じてしまいます。
本来の豊かさはむしろそれ以外のところにあるのでしょうし、それが一切ない世界なんて考えられないものです。
しかしながら決して贅沢を意味しているのではなく、例えば何かひとつでも本当に気に入ったものを手元に置いておくだけで充分な豊かさを感じられるのではないでしょうか。
それを手に入れるまでにはその人なりのいろいろな経緯やストーリーもあったりして、その過程も含めて愛着に変わるのだと思われます。
愛着があるものは大事にしますし、大事に使うことで長持ちもするでしょうから、エコの観点からもそのような買い物を少しでも増やしていくことが必要になるのでしょう。
じわりじわりと欲しくなることもあれば一目惚れの場合もあるでしょうし、モノが欲しくなる過程も様々だと思われますが、モノが売れない時代だけに「欲しくなる」モノづくりが必要になるのでしょう。
喚起させるだけではなくその気持ちを維持させることが更に重要になるため、これも忘れてはいけない動機付けの概念だと考えます。