別注と特注の違いや使い分けについては以前にも記したことがあります。
一方ではどのような業界にも共通する定義はないとも思われますので、少なくともソファにおけるその違いについて整理しておきたいと考えます。
先ずは、別注とは存在する定番製品の一部仕様を変更することと定義すると分かりやすいだろうと考えています。
例えば、設定されている定番幅よりも若干大きくしたりまたは小さくしたりと、アーム形状やソファ自体の奥行きや高さ等を維持した状態でサイズ変更することは別注と表現しています。
多くの場合は設定されている三人掛けや二人掛け、またはその中間に位置付けられるようなサイズでは設置上ベストマッチしないと判断された際に総幅のサイズ変更を行うことになります。
同様に片方のアームを取り外しワンアーム仕様としたり、両方のアームを取り外しアームレス仕様としたりすることも別注の類だと判断しています。
基本的な仕様に変更がないためですが、一方では例えば背もたれ自体の高さを高くしたり、アーム自体の高さを低くしたりすることは特注と定義することにしています。
それを実現するためには内部構造体の部材を共有化することは難しく、特別パーツ加工から行う必要があるためで、それによりソファとしての基本性能にも影響を及ぼします。
もっともそのような特注の場合はそのことを意図しているのでしょうが、ソファにおいてはデザイン性と座り心地はある意味密接な関係があると個人的には考えています。
それゆえ特注することはソファ自体の基本性能も変更することに繋がりやすいため、そのあたりについては専門的な知識を有している人に相談することが失敗しないソファ選びには大事になりますし、それが成功すればベストマッチなソファを手に入れることが可能になると思われます。