家具販売においては、そのヴォリュームからも個人ユーザーにアプローチするよりもハウスメーカー等にアプローチする方がはるかに効率は良いと判断され、結果としてそれらへの卸販売にも注力するに至った経緯があると思われます。
知り得ることが出来なかっただろう多くの施主様に対して提案してもらえることはメーカーにとっては大変有難いことでしょうし、当然のように紹介料も含めた利益を供与することになります。
一方の施主様においては、一般的な家具店やインテリアショップにて購入するよりもお得に入手することが出来るメリットがあります。
結果としてWin-Winの関係性なのかもしれませんが、不思議なことにメーカーサイドよりも販売サイドの方が立場は上であるかのような関係性も構築されてしまったようです。
それよりも以前は大手家具専門店にて扱ってもらうことが必要でしたし「売ってあげているのだから言うことを聞きなさい」とまでははっきりと表現されたことはありませんが、それに近い内容にて交渉された実経験は今でも鮮明に思い出されます。
そのような時代も売れなくなったことにより終焉を迎え、次なる販路としてハウスメーカー等が浮上してきた経緯があります
それだけに両社の関係性はある意味はっきりしてきたようで、その環境に長く身を置くことによりいつしか勘違いも起こってきたようです。
当たり前のように取引について問い合わせが入り、この上ない良い話だろうと言わんばかりの基本スタンスには呆れてしまいます。
時代錯誤も甚だしく、そのような古い体質が今でも普通にまかり通っている状況には業界に身を置く立場としてやりきれない気持ちです。
メーカーより直接購入できればそれに越したことはありませんし、メーカーの人間より直接説明を聞くことが出来れば失敗は避けられるでしょう。
何よりもそこには上下関係など存在しないことがとても心地良いものです。