時には形や大きさを変える家具も見られます。
大きさを変えるものとしてはエクステンションテーブルが代表的なものと言えるでしょうし、これは実用性に富んでいるのかもしれません。
しかしながら一方では、小さいままとか大きいままとか、いずれかの大きさのままでほぼ変えることはないとの声も一部では聞こえてきます。
本来は人数により大きさを変えて使用することが趣旨でしょうが、結局のところはそれほどまでこまめに変えることはないのかもしれません。
私個人の印象としては、建築設計士の方がリフォームの設計をされる際には、造り付けでこれらの可変する家具の類を設置されることが比較的多いように感じています。
決して広くない住宅事情が背景にあるのかもしれませんが、率直なところ「本当にそのように使うのかなぁ…」と思ってしまったりします。
可動部分には単にピアノ丁番が用いられたり、キャスターが用いられたりと、DIYの領域から脱していないものが少なくない印象です。
このようなことは私個人も学生時代に経験しており、当時は椅子にとても関心があったことからも、一脚の椅子で一般系と軽休息系に姿を変えるノックダウン仕様の椅子を製作したことがあります。
当時は相応に評価された記憶もあるものの、今思い返すとやはり総合的に綺麗ではないと感じることからもデザイン性としては如何なものでしょう。
当時は機能性を高めることが素晴らしいと考え取り組んだものですが、形を変えるためにはゼロから組み直す必要があることからも、根本的に非機能的ともいえるかもしれません。
パズルのように「なるほど!」と感心させるものは出来たのかもしれませんが、実用性の観点ではまったく違うものとなることからも、動くものゆえの耐久面も含めて可変する家具については特に注意が必要なのでしょう。